先ごろペルーで開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の第24回首脳会議で、ベトナムのチャン・ダイ・クアン国家主席は、来年ベトナムで行われる第25回APEC首脳会議と関連会議はベトナム外交の重要なイベントで、ベトナムは会議の成功のために全力を尽くしてゆくと明らかにしました。

第25回APEC首脳会議と関連会議は、来年の11月にベトナム中部ダナン市で行われ、「新しい原動力を作り、共通の未来を培う」をテーマとします。ベトナムがAPEC首脳会議を開催するのは2006年に次いで、今回が2回目で、ベトナムのさらなる発展、及び、国際的威信の向上に寄与すると期待されています。

通商・投資の促進チャンス

アメリカ、中国、日本などの経済大国が加盟しているAPECは世界のGDP国内総生産の59%、世界の貿易総額の48%を占めています。APEC内の協力は加盟国に大きな利益を与えていると評されています。

ベトナムの経済発展にとってAPECは重要な役割を果たしています。ベトナムの主な貿易相手国はほとんどAPECの加盟国です。ベトナムへの外国投資総額の8割以上、ベトナムの貿易総額の約8割、ベトナムを訪れる外国人観光客の7割はAPECからです。これまでベトナムが自由貿易協定を締結している国のほとんどはAPECの加盟国です。

ベトナムは、2017年のAPEC首脳会議と関連会議を開催することを貿易と投資を促進させる良いチャンスとみなしています。そのため、APECビジネス諮問委員会との対話や、APEC実業家会合など、これまで毎年のAPEC会議の枠内で行われれているイベントのほか、ベトナムは幾つかのイベントを提案しています。まずは、世界銀行が毎年発表している「ビジネス環境の現状」という報告をモチーフに、「ビジネス環境の現状」という会議を提案します。この会議は、ベトナムの貿易と投資の促進作業において最大規模のイベントと位置付けられています。もう一つのイベントは、ホーチミン市で行われるAPECスタートアップフォーラムです。これは、APECの若手実業家に交流の場を提供するものです。

現在、イノベーションによるスタートアップは世界各国に広がっています。ベトナム政府も、スタートアップ国という運動を始めました。APECスタートアップフォーラムの開催は、ベトナムのスタートアップ事業に弾みをつけると期待されています。

観光PRのチャンス

現在、ベトナムは経済構造の転換及び成長モデルの刷新を促進していますが、その中で、農業、観光、ハイテク産業を発展させるのは主な柱です。来年のAPEC会議は、ベトナムのきれいな風景、豊かな文化、美味しい食べ物、親切な人々などを紹介することによって、観光をピーアールする良いチャンスです。

そして、来年のAPEC会議を機に、世界的にも有名な観光地ダナン市のビーチには、「母と子どもら」という像が設置されます。これは、愛情と家族に関するメッセージを出すためのもので、戦争や紛争が世界に広がっている中で、よりよい世界作りにとって大きな意味を持っています。

ベトナムは、政府が提唱している新しい改革プログラムによってダイナミックに発展する段階に入っているとみられています。来年のAPEC首脳会議と関連会議を通じて、ベトナムは経済社会をさらに発展させ、国際社会における威信を高める決意です。

ソース:vovworld.vnより